朱鷺田祐介『ラヴクラフト1918──アマチュア・ジャーナリズムの時代Ver0.2』/『定本ラヴクラフト全集8エッセイ篇』「アマチュア・ジャーナリズムと私」

豚蛇さんあんずさんMaさんと『アルカディア』を観に行った8/12↓…
http://domperimottekoi.hatenablog.com/entry/2018/08/14/211809
…の前々日(8/10)…あんずさん幹事による〈這い寄る飲み会〉席上にて夏コミ(=偶々同日開会)の貴重な出品物『ラヴクラフト1918──アマチュア・ジャーナリズムの時代 Ver0.2』を著者 朱鷺田祐介さんより直接購入の僥倖。アマチュア・ジャーナリズム人としてのH・P・ラヴクラフトを巡り約20ページにわたり解説した冊子で朱鷺田さん自身の青春回顧を絡め判り易く且つ熱気を込めた筆致が活き活きとして面白&刺戟的。UAPA(ユナイテッドアマチュアプレスアソシエーション)とNAPA(ナショナルアマチュアプレスアソシエーション)とを股にかけて活躍した若かりし頃の様子を「あれ、ラヴクラフトって俺らと一緒じゃねえ?」「大学生だった自分がSFファンダムでうろうろしていた時期の右往左往ぶりに似ているのである」と感慨表現。作品添削業(と言うよりゴーストライター業)がほぼ職業になっていたらしいラヴクラフトは既にして偉大なるセミプロだったわけでその意味でもプロアマの朧な境を揺蕩う現代の我々の遥かな先駆なのかも。そこで促されるように『定本ラヴクラフト全集8 エッセイ篇』を繙いてみると…

「文学・芸術」「思想」「政治」等々と共に「アマチュア・ジャーナリズム」にも1章が割かれその世界での発言が数々採りあげられとくに「アマチュア・ジャーナリズムと私」なるそのものズバリの文章では朱鷺田さんも引用する「七歳の時(中略)アマチュア出版界の存在を知らなかったのを人生最大の痛恨事に数えている」のひと言がインパクト大でその〈発見〉が若きラブクラフトにとって如何に大きかったかが伝わる。また「ふりかえって見れば」なる一文ではアマチュア・ジャーナリズムを成す人々を文学者/努力家/政治屋の3種に皮肉と愛惜を込めて類別しているのがユニークで 前の2種は認めているが3種目には批判的。
なお朱鷺田さんによれば来たる8/20ラヴクラフト聖誕祭↓には『ラヴクラフト1918──アマチュア・ジャーナリズムの時代 Ver0.3』をとのことで期待。
http://www.loft-prj.co.jp/schedule/lofta/94529
(ゲスト予定 新熊昇さん)




























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