朝松健『金閣寺の首』記念鼎談 井上雅彦 日下三蔵

朝松健『金閣寺の首』刊行記念鼎談 朝松健×井上雅彦×日下三蔵書泉ブックタワー(秋葉原)
https://www.shosen.co.jp/event/33734/
日下氏は『金閣寺の首』編者、井上氏は収録作初出媒体『異形コレクション』編者。当該書の成り立ちから朝松氏井上氏のデビュー時&それ以前の知られざる逸話(日下氏でさえ知らなかったことも!)に至るまで談論風発、紹介できない禁断のマル秘話まで飛び出し 時に爆笑 時に戦慄(?)の盛況。サイン会&懇親会も大盛会。
閉会前 撮影タイムの3氏↓。




朝松健『金閣寺の首』(日下三蔵河出書房新社 2016/5月刊)読。
http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309024677/

異形コレクション』シリーズに発表された〈室町伝奇〉作のうち既刊作品集(『百怪祭』『闇絢爛』『棘(おどろ)の闇』)未収録の8篇を全て収めた完遂短篇集。一休宗純登場作3篇含。全作〈室町〉の絢爛たる文化と時代が惨虐と怪奇の彩とともに濃厚に横溢。巻頭作「若狭殿耳始末」中の〈返してもらおうかの〉巻末作「ぬっへっほふ」中の〈おわりをまて〉なる妖異が放つ呪詛の言に集約される独自の恐怖と諧謔が綯い交ぜとなって全篇に漂う。とくに「ぬっへっほふ」は一作の中に歴代足利全将軍を網羅し作者の室町観の集大成的な趣が強烈(初出時から結末変更の由 要確認)。「長篇以上のエネルギーを要する」(今日の鼎談より)のもむべなるかなと言うべき作者の各作に傾注した熱意が例外なく如実な傑作揃い。

金閣寺の首

金閣寺の首





























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