『Airmys 8号ホラーミステリ』/『11号見立て競作』

『Airmys(エアミス)』No.8ホラーミステリ特集(2014/11刊)&No.11見立て競作特集(2016/5刊)読。名高い非実在探偵小説(エアミステリ)研究会の同人誌。ともに5月の文学フリマにて購入。収録作高レベルに驚き。近い将来参加作家の中から賞とったり売れたりする人出てきそうな予感が…
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8号ホラーミステリ特集 紫藤はるか「赤い糸」土俗的恐怖と仕掛けテキスト融合。佐倉丸春「人形どもがやってくる…」人形ホラーの魅力凝集。麻里邑圭人「檻の中の少女たち」凄惨な悪夢描写と叙述の妙。光田寿「クトゥルフ陰陽捕物帳」歴史&民俗和物クトゥルフ。岡村美樹男「けふをかぎりの」淡々たる恐怖の五十海(いかるみ)市シリーズ。根倉野蜜柑「痕跡」倉阪鬼一郎的グロテスク美世界…全て粒揃い。特集外短篇では田中大牙「円盤五〇枚の謎」日常の謎ならぬ地下アイドルの闇。他にショートショート小特集や短篇オールタイムベストや「この解説がすごい!」等充実。
11号の見立て競作特集 麻里邑圭人「誰のための見立て」『本陣』張り惨殺事件が意外な真相へ…両号中の最吃驚作。佐倉丸春「魔性の絵たち」『オズの魔法使い』に見立てた殺人絵の秘密…審美観秀逸な傑作。根倉野蜜柑「四重象徴殺人事件(仮)」西洋象徴衒学&メタ趣向の実験精神横溢。特集外短篇では岡村美樹男「神尾文彦の追跡」ミステリ蘊蓄満載の五十海シリーズ新作。谷山儀式「1948『悪魔』」デイヴィッド・ピースと本格合体?の力作。松井和翠「それでも夜は遠くはない」神父視線の囚人テーマ真摯作。本号が当面の最新号だが近々予定の秋期文フリで次号が出ると思うのでまた入手望む。



























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