池部良『重役の椅子』『トイレット部長』

6/14 日 ラピュタ阿佐ヶ谷『重役の椅子』(1958東宝 筧正典)
http://www.laputa-jp.com/laputa/program/ikeberyo/sakuhin3.html#19
http://movie.walkerplus.com/mv25489/

↑上 水野久美(21)下 団令子(23)と思われる。が池部良(40)に惹かれるホステス役団の髪型がこのポスターとは違ってたような?…それは兎も角映画は傑作。部長の急死で巻き起こる社内派閥争いを軸にサラリーマン社会をリアルに描いてるが池部演じる次長が半沢直樹のように過度に正義を振りかざさず色や欲にも揺れ動くある種平凡な男になってるなどリアルさに本腰が入ってる。同じ監督筧正典の作ではこれまでコメディ系の会社物『新・三等重役』『サラリーマン出世太閤記』↓を観たが…
http://domperimottekoi.hatenablog.com/entry/2014/12/14/000000
http://domperimottekoi.hatenablog.com/entry/2014/11/28/003748
…個人的にははシリアス路線のこちらが好み。前年『地球防衛軍』で主役張った佐原健二(26)がちょい役でボーリングの腕前見せたり藤間紫(35)の三味線で河津清三郎(50)が軽く都々逸聴かせたり9年前『青い山脈』でも池部とコンビ組んだ杉葉子(30)が愛妻役だったりと周縁部にも見どころ多し。前年デピューの水野は新人とクレジットされてるがこの年本作含め早くも10本に出演。部長愛人役淡路恵子まだ25歳ながら30歳以下には見えない落ち着きぶり。



6/15 月『トイレット部長』(1961東宝 筧正典)
http://www.laputa-jp.com/laputa/program/ikeberyo/sakuhin3.html#18
http://movie.walkerplus.com/mv20248/

↑中央のスチールは便器の向きを巡って池部良と議論する藤木悠。『重役…』から3年後同じ監督によるサラリーマン物だがこちらはコメディ。が何と池部の持ち込み企画でしかも冒頭人類史上のトイレの役割シークエンスを池部自らの演出で自ら原始人や弥生人に扮しコント風に仕立ててるのが驚き。森繁久彌小林桂樹らの如何にも喜劇らしい演技と違い一見似合わなそうな池部がやるほうが遥かに笑えるし自身かなり好きらしい(だからこそ自ら企画したんだろうが)のが伝わる。淡路恵子今度は愛妻役。のちの昭和の大女優森光子が池部を誘惑する保険勧誘員役。映画で森を見たの初めてだが銀幕出演は意外と少なく専ら舞台とテレビの人だった模様。



因みに筧正典監督作では他に大傑作スリラー『結婚の夜』↓を観てるが…
http://domperimottekoi.hatenablog.com/entry/2013/06/26/042147
…常に細部まで行き届いたきめ細かい演出ぶりに感心させられる。70年代はテレビに移り『帰ってきたウルトラマン』を皮切りに『A』『タロウ』『レオ』のウルトラシリーズをやった人だそうだがいずれも視ていない(世代的に『セブン』で卒業したため)。




























.