『Airmys(エアミス)』No.12怪奇・幻想ミステリ特集

『Airmys(エアミス)』No.11見立て競作特集(2016/5刊)↓に続く…
http://d.hatena.ne.jp/domperimottekoi/20161114/1479091551
『Airmys』No.12怪奇・幻想ミステリ特集(2016/11刊)今更過ぎ乍ら読。今号もまた期待にたがわぬ驚きの秀作揃い!
非実在探偵小説(エアミステリ)研究会 https://www43.atwiki.jp/airmys-dj/pages/18.html

巻頭言によれば怪奇or幻想いずれかでOKの自由度テーマ縛りの由。麻里邑圭人「墓の家の殺人」は入れ子&見立てミステリと酸鼻趣味が合体しこの作者らしい秀抜な複雑精緻趣向。司波(しば)「王と十字架」は綺想溢れる異世界ミステリ。望月佳司「田中がせまる」は日常?に潜む奇談の快感。根倉野蜜柑「霧のなかの彼女たち」は切り裂きジャック触発の並行世界ミステリ。独特の異郷感と深甚な詩情が心地佳し。佐倉丸春「幽鬼と戦鬼」は幽霊船テーマの伝奇アクションとミステリが卓抜なストーリーテリングで融合。岡村美樹男「野良犬の喰うところ」は幽霊物+グロの極みからトリッキー展開への転じが鮮やか。特集外では田中大牙「握手会」同誌8号掲載作に続く地下アイドルミステリの愉しみ。巻末ショートショート4作家集い其々面白し(1つ個人的に創作夢想してたネタに近いのがあり悔し)。他に「オールタイムベスト青春ミステリ」なる大がかりなアンケート発表があり詳細な主要作紹介とともに大いに参考になりそう。結果を明かすのは控えるが総じて米澤穂信強し。中で竹本健治匣の中の失楽』が6位と最古参作?乍らの健闘が光る。


























.