「東雅夫の BOOK & GHOST 〜貴方と本と幽霊と〜」澤村伊智&篠たまき

5/7(日)於Live Wire High Voltage Cafe「東雅夫の BOOK & GHOST 〜貴方と本と幽霊と〜」第1夜訪。盛会。
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司会東雅夫氏 ゲスト澤村伊智氏&篠たまき氏。間近にツイッターで見つけ発作的予約。がゲスト2氏の作を全く未読のため失礼乍ら急遽泥縄で読み始め。篠たまき作品は『幽』文学賞作収録の『やみ窓』(KADOKAWA)読了するも澤村伊智作品は結局最新の『恐怖小説 キリカ』(講談社)読破のみにとどまりホラー大賞作『ぼぎわんが、来る』2作目『ずうのめ人形』は未知のまま臨むことに(但し『キリカ』はメタ小説のため作者周辺事情がかなり書かれており多少の事前準備?にはなり)。

『やみ窓』は過半連作短篇集の趣で土俗的怪異をあるアイデア(タイトルの由来)により現代性と繋げた試行成功作。と同時に平明自然な文章の魅力も。一方『キリカ』はホラー大賞をとった新人作家が異変に襲われる(or襲う)虚構+現実混淆の破天荒小説。個人的には主人公が「阿佐ヶ谷駅から北のほう」へ行ったあたりに住む設定にオッと(orゾッと)。
トークでは両氏とも人前は慣れずと控えめだったが東氏の巧みな司会に引き出され徐々に闊達に。澤村氏は小出版社に長年勤務経験ある由だが変に業界擦れしていない物静かな第一印象。が自身のホラーのルーツの話になると流石に熱心に語り出し岡本綺堂の怪談から宜保愛子の心霊写真に至るまで実物持参で紹介。篠氏も同様に本当は怖いグリム童話等若年時のトラウマ読書体験が尾を引いている模様。が両氏とも霊を信じると言ったことはなくあくまで怖い話好きにとどまるそうでその点では安心できる?新才能。脱線話としては〆切に追われる編集者経験持つ澤村氏と東氏がともに「徹夜で段ボールに寝るのは日常」と爆笑誘い。観覧席には澤村氏夫人も来場と知りつい『キリカ』主人公の妻のことを思い出したが──そこは読んでのお楽しみとするが賢明か。
両氏とも現在各社から熱視線浴びているようでオファー殺到中の模様。これはやはり『ぼぎわん』と『ずうのめ』早期に読んでおかねばと改めて。

参加者で知人は角銅博之氏と千街晶之氏のみ。同日類似時間帯に秋葉原方面で菊地秀行氏&黒史郎氏のクトゥルフ神話トークもあり分断された気味も(実のところそちらにも行くべく目論んだが結局断念)。懇親会は予約せずのため終演後すぐ帰途に。が東雅夫さんには目礼にて挨拶でき幸い。
最後に会のタイトルに因む「あなたと夜と音楽と」が流されたが…怪談系イベントとは合いにくいのでは?──などと言うは野暮か…





























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